yowoichi43’s diary

ちょっとした小説と、健康について

抜け落ちた風景 その3

もう 料理が並んでいて

6〜7人ほど、もう席に座り、話に花が咲いていた

「すいません、遅くなりました」

奥の方で、宮崎さんが手を挙げ、

「おう、待ってたよ」

「こっちに、座って」

「かたいことは抜きにして、まずは 乾杯しようか」

「じゃ、長澤くんようこそ!カンパーイ!」

"カンパーイ‼︎"

グラスの音がして始まった。

僕の右隣に、座っていた女性がビールを、

すすめてくれる、

「どうぞ」

「すいません、ありがとうございます」

この時初めて、慶乃(よしの)に、出会った。

涼しげな目元で、肩より少し長めの髪は

ゆるいウエーブがかかり、ニコッと微笑んで、

ビールを手にしてた。

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(あくまでも参考写真です)

僕は見た瞬間に、雷に打たれたような 、

ショックを受けた思いがして、

周りの景色が色あせて見えた。

「どうしたのですか?顔が赤いですよ」

グラスに注いでもらいながら

「ありがとうございます、あまりお酒は

強くないものですから」

彼女が「そうですか?ところで、此方は  初めて?」

「あ  ハイ、初めての土地で、わからない事ばかり

     です。」

口が  カラカラに乾くのがわかった。

「じゃぁ、私が、色々案内してあげますね、」

「私、1階レジ担当の  山田慶乃といいます、

   よろしくね」

これから先の会話は、何を言ったか覚えて

いないくらい、舞い上がっていた。

それからは、彼女が何とか、気に掛けて、

色々と手助けを、してくれたお陰で、

徐々にではあるが、スタッフ、街にも

溶け込んでいけた。

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